世界的に未だコロナ禍およびその影響が収まらない混沌とした現在、弊社も海外からのアーティスト招聘ができず、次々と公演の中止を余儀なくされました。音楽ファンの皆さまには本当に心苦しい思いでおりますが、今回こうして、いよいよ来年の公演について発売告知ができますことを嬉しく思います。
2021年2/19(金)に紀尾井ホールで行う、「ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタル」のチケット発売を改めて始めることとなりました!
カジモト・イープラス会員限定先行受付は来週の11/12(木)からとなります。
[ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノ・リサイタル]
2021年2/19(金)19時 紀尾井ホール
ベートーヴェン: 幻想曲 op.77
「エロイカ」の主題による変奏曲とフーガ 変ホ長調 op.35
ハイドン: アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII-6
ラフマニノフ: ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.36
S¥7,000 A¥5,000 プラチナ券¥12,000
カジモト・イープラス会員限定先行受付
11/12(木) 12:00 ~ 11/15(日) 18:00 ●お申し込み
一般発売
11/21(土)10時~ ●お申し込み
ロシア生まれのユリアンナ・アヴデーエワはご存じの通り、2010年のショパン国際コンクールで優勝。女性では1965年のマルタ・アルゲリッチ以来、実に45年ぶりの優勝者となりました。
早いもので、そのショパン・コンクールから10年を超えようとしています。その間にアヴデーエワの来日も数多いものとなりましたが、つくづく思うのは、1回1回来るたびに著しい成長を感じさせること。その時に彼女が取り組み、対峙する曲目を研究し熟知する密度の濃さ、そしてそれを余すことなく発露する演奏からの清々しい感銘等々・・・。それらがトータルした幅と厚みをもつのです。
レパートリーの広大さも然り、実に「巨きな」ピアニストになったな・・・と感慨深いものがあります。
もちろん彼女はコンクール時から図抜けた存在ではあったのですが。
楽曲を自分に引き寄せて自身をアピールするパフォーマンスなどをすることなく、そこにはどういう音でどう書かれ、どういった精神が流れているのかを見極め、各々の「固有の美」を描き出そうとする知的で真摯な姿勢。
それをロシアのピアニストたちに底流する強靭なピアニズム・・・底光りのする美しいタッチや流麗なレガートなどにより実現する音でもって、高度に造型していく力量。
そこにストイックな雰囲気を漂わすのがアヴデーエワの個性でしょうか。
今回彼女が弾く曲目は、前半に、今年2020年が生誕250年だったベートーヴェンの「幻想曲」と「エロイカ変奏曲」(交響曲第3番「英雄」の終楽章のテーマとしている変奏曲)。
ソナタではないところがまたアヴデーエワらしく、この知る人ぞ知る佳品たる前者と、豊麗なるヴィルトゥオージティを必要とする覇気満々の若き名曲である後者のコントラストは聴きものです。
そして後半の、ハイドンの機知に富んだ変奏曲と、アヴデーエワの故国ロシアの大ピアニストであり大作曲家、彼女が尊敬するラフマニノフのソナタ第2番もまた対照的。後者のソナタでは彼女のもつ知・情・意、そして極上のピアニズムが手をとりあい、加えてロシア人のもつDNAを発揮することで、これは相当の演奏になるのではないか?・・・と胸の高まりを抑えるのが難しいくらいの期待が。
またしても、さらに精進しているであろうユリアンナ・アヴデーエワ。
その来日公演、ぜひ楽しみにしていてください。
2020年8月 第16回「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭から
【チケットのお申し込みはこちら】
カジモト・イープラス会員限定先行受付
11/12(木) 12:00 ~ 11/15(日) 18:00 ●お申し込み
一般発売
11/21(土)10時~ ●お申し込み
2021.01.19