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2019/09/25 | KAJIMOTO音楽日記

●鍵盤芸術の粋、サー・アンドラーシュ・シフのピアノ・リサイタル―― 9/27(金)から、いよいよ先行発売が始まります


現代最高のピアニスト、サー・アンドラーシュ・シフの来日公演は今や、日本の好楽家にとって最も楽しみにされる演奏会のひとつ。
その来年3月まで、いよいよあと半年と迫ってきました。
9/27(金)からカジモト・イープラス会員限定先行受付が始まります!


特設サイト:
http://www.kajimotomusic.com/sir-andras-schiff-2020/

[サー・アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル]
3月12日(木)19時 東京オペラシティ コンサートホール
 共催:東京オペラシティ文化財団
3月17日(火)19時 いずみホール(大阪)
 共催:いずみホール

メンデルスゾーン: 幻想曲 嬰ヘ短調 op.28「スコットランド・ソナタ」
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第24番 嬰ヘ長調 op.78「テレーゼ」
ブラームス: 8つのピアノ小品 op.76
        7つの幻想曲集 op.116
J.S.バッハ: イギリス組曲第6番 ニ短調 BWV811


3月19日(木)19時 東京オペラシティ コンサートホール
 共催: 東京オペラシティ文化財団

シューマン: 精霊の主題による変奏曲 WoO24
ブラームス: 3つの間奏曲 op.117
モーツァルト: ロンド イ短調 K.511
ブラームス: 6つのピアノ小品 op.118
J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第1巻から
          「プレリュードとフーガ」第24番 ロ短調 BWV869
ブラームス: 4つのピアノ小品 op.119
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調 op.81a「告別」


チケット料金
(3/12、19)
S¥14,000 A¥11,000 B¥8,000 C¥6,000

(3/17)
S¥12,000 A¥10,000


カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
9/27(金) 12時 ~ 9/30(月) 18時
一般発売  ●お申し込み
10/3(木) 10時~





先に「現代最高のピアニスト、サー・アンドラーシュ・シフ」と書きましたが、もはやそこに異論はないでしょう。いや、ECMレーベル(ユニバーサル ミュージック)からリリースされているCDで聴かれるようにフォルテピアノでもあれだけ見事なベートーヴェンやシューベルトを弾くのですから「ピアニスト」を「鍵盤奏者」にすべきでしょうか。さらに自ら結成した室内楽団、カペラ・アンドレア・バルカ(今秋初来日します。詳細は http://www.kajimotomusic.com/cab2019/ )では交響曲まで指揮するのですから、もはや「現代最高の音楽家」と言うべきでしょう。

・・・・・・シフへの賛辞は止めどがありません。シフが弾くと演奏家が透明になり、作曲家の精神が聴きてにダイレクトに届くようだ、とは世界中の評から聞こえてくる言葉。私たちも何度も経験してきたことです。そこに年々深みや広大さ、輝きや愉悦までもが「力強く」加わっているように思います。
 あの美しく凛とした深い音、深遠な音楽。なぜシフはこんなにも凄くなったのか?存在は地味ながら才気煥発、自発的な音楽をほとばしらせる姿には絶えず注目を集めてきましたし、シューベルトのピアノ・ソナタ全曲チクルスを行っていた90年代には既に大家の風格があったとはいえ、世界の至宝といえるここまでに・・・。
しかしそれを考えるのは野暮というものでしょう。彼は元々才能あふれる若手としてスタートしたのだし、人と争うようなコンクールを嫌い(国の政策でチャイコフスキー・コンクールには出場しています)、音楽の内実だけを見つめ、作曲家、楽曲の探求、多彩な音色の模索を続け、ひたすら精進してきたのですから。それゆえに良き共演者、音楽仲間に恵まれ(同郷の先輩、ショルティやドホナーニにも可愛がられたようです)、尊敬され、自身も深く高く・・・なるべくしてそうなったのです。

その上で思い出したり想像してみます――
シフは教育に力を入れ、教えるのが上手い・・・教える、ということは自分がやっていることを含め、すべてに高度な客観性をもつということです。
シフはツアーの移動中によく本を読んでいる・・・頭の中には常に広く深い知識の蓄積があるのです。
シフは映画が好き・・・ある時「ロンドンで日本の上質なコメディ映画を観た。監督の名は忘れたが」と言うのでストーリーを聞くと、それは三谷幸喜の作品でした(「ラヂオの時間」)。そうした機知に富む愉しみを味わうことも忘れない人です。
こうした人間としての幅広さが、シフをこの上なく偉大なマエストロにしている一因なのだと思います。今回の演奏曲目とて、そうした末の賜物。彼が大切にしてきた、バッハから始まるドイツ・オーストリア系の作曲家たちの「規模の大きくない」、しかしそれぞれ晩年に近い時期の個性的な曲たちを並べたプログラムには興味津々。

シフを聴くことは人間の営んできた文化そのものを体験することにつながります。どうぞさらなる期待を。
 


(A)
 



特設サイト:
http://www.kajimotomusic.com/sir-andras-schiff-2020/
 

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