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2017/01/25 | KAJIMOTO音楽日記

●諏訪内晶子&スラットキン指揮デトロイト響、ブルネロ、ベレゾフスキー ―― 国際音楽祭NIPPONの主要公演が順次発売!


5~7月にかけて行われる第5回国際音楽祭NIPPON。
芸術監督であるヴァイオリニスト、諏訪内晶子はこの音楽祭の3つの主要公演すべてに出演しますが、まもなくこれらの先行・一般発売が始まります。



[諏訪内晶子&マリオ・ブルネロ&ボリス・ベレゾフスキー 特別公演]
5月30日(火)19時 名古屋・三井住友海上しらかわホール
5月31日(水)19時 東京・紀尾井ホール

(曲目)
コダーイ: ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲
チャイコフスキー: ピアノ三重奏曲 イ短調 op.50 「偉大なる芸術家の思い出」 ほか

カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
1月27日(金)12時 ~ 31日(火)18時
一般発売  ●お申し込み
2月5日(日)10時~


[諏訪内晶子&ボリス・ベレゾフスキー デュオ・リサイタル]
7月4日(火)19時 名古屋・三井住友海上しらかわホール
7月5日(水)19時 東京オペラシティ コンサートホール タケミツメモリアル

(曲目)
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 op.24 「春」
ヤナーチェク: ヴァイオリン・ソナタ
藤倉大: Pitter Patter (国際音楽祭NIPPON委嘱作品/日本初演)
R.シュトラウス: ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 op.18

カジモト・イープラス会員限定先行受付
2月1日(水)12時 ~ 5日(日)18時  ●お申し込み
一般発売
2月11日(土)10時~  ●お申し込み


[レナード・スラットキン指揮 デトロイト交響楽団]
7月19日(水)19時 東京オペラシティ コンサートホール タケミツメモリアル

(曲目)
武満徹: 遠い呼び声の彼方へ!
コルンゴルト: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
チャイコフスキー: 交響曲第4番 ヘ短調 op.36

カジモト・イープラス会員限定先行受付
2月3日(金)12時 ~ 7日(火)18時  ●お申し込み
一般発売
2月12日(日)10時~  ●お申し込み



順序は逆になりますが、まずはスラットキン指揮デトロイト響から。



昨年フランス国立リヨン管と来日し、またN響への定期的な客演など、近年名声が一段と高まった名匠スラットキン。彼はなんといってもオーケストラの実力を飛躍的に伸ばす「オーケストラ・ビルダー」の巨匠であり、またその非凡な統率力でどんな曲目にも的確なサウンドとフレージング、流れを即応、オーケストラを導いていく名匠です。
今回、武満徹の曲目もプログラムに入っていますが、彼の曲も数多く演奏し、「系図~ファミリー・トゥリー」をニューヨーク・フィルで初演した指揮者でもあります。
今度率いるのは、マエストロが現在音楽監督を務めるデトロイト交響楽団。自動車工業の大都市として知られるところにあるこのオーケストラはイメージ通り(?)、昔から精密機械工業のように緻密な演奏技術をもち、それはかつての巨匠アンタル・ドラティ(年輩のファンには羨望だったことでしょう)が育てたもの。
ドラティ指揮のデトロイト響が録音したストラヴィンスキー「春の祭典」。未だ名盤として君臨する素晴らしいものです。

なんと19年ぶりの来日となるこのオーケストラとの、武満のヴァイオリンと管弦楽のための曲、そしてウィーン→ハリウッドと数奇な運命を辿った天才コルンゴルトの鮮やかなヴァイオリン協奏曲を諏訪内が続けて弾くことで、果たしてさぞやクリアな音世界が浮かび上がるはず。

対して後半のチャイコフスキー「第4交響曲」もまたスラットキンの十八番で(90年代、セントルイス響との来日における名演を覚えていらっしゃる方、いるハズ)、今度はロシアの幻想風味をコントラストとして楽しみにしたいところです。

***





そしてボリス・ベレゾフスキーとのデュオ。またベレゾフスキー、マリオ・ブルネロとのトリオです。3人とも、ご存じのとおりチャイコフスキー国際コンクールの優勝者で、諏訪内(1990年優勝)、ブルネロ(1986年)、ベレゾフスキー(1990年)という、個性は違えど連帯感をもった彼らが弾く、その「基」となるチャイコフスキーの「偉大なる芸術家の思い出」は格別なものになる、と想像するのは難しくないのでは?
歴代の名人たちのトリオ――古くはハイフェッツ、ルービンシュタイン、ピアティゴルスキー、近年でもクレーメル、アルゲリッチ、マイスキーなど、その世代を代表する名手のぶつかり合いから、この曲は今でも新鮮です。
そもそも諏訪内とベレゾフスキーは、同年の優勝者であるということから、日本でも2度ツアーを行っていて(1997、2002年)、この時も知的で怜悧なヴァイオリン、シャープにしてパワフルなピアノとのぶつかり合いと融合は実に面白いものでした。そしてその折もそうであったように、今回もまた(音楽祭のコンセプトに則って)現代の作品――委嘱新作が入ります。ロンドン在住の世界的作曲家、藤倉大の新作「Pitter Patter」です。どんな曲なのでしょう?直訳すれば「パラパラとした音」といったことですが、縦横無尽・自由闊達な藤倉のことですから、またきっと驚かされるような曲なのでしょうが、こうしてコンサートに来てくださる方々も、自分の中に新しい感覚が生まれる経験をしていただければ、それは本当に嬉しいことです。


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