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2013/12/09 | KAJIMOTO音楽日記

●ラン・ラン、明後日より会員先行受付!ラン・ランの今~最近のインタビューから

ラン・ランの4月のリサイタル、いよいよ明後日12/11よりカジモト・イープラス会員限定先行受付がスタートいたします。

何かとメディアへの露出の多い&密なスケジュールをエネルギッシュにこなしているラン・ランですが、最近どんなことを考えて音楽と向き合っているのか、ご興味がある方も多いかと思います。
そこで本日は、先月にフランスの「フィガロ・マガジン」(2013年11月4日)で取り上げられたラン・ランの独占ロング・インタビューから、ごく一部をご紹介してみたいと思います。これは、ラン・ランが新しいプロジェクト(ダンスとのコラボレーション)の上演のためパリに滞在していた折に行われたインタビューです。早速どうぞ!

 


***




――2006年のFIFAワールドカップ開会式、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博などでスタジアムを満席にし、時に流行りの映画音楽を奏でるラン・ランさんにとって、ロック/ポップス界のスターと貴方の違いは何なのでしょうか?

わかりません。そうしたスターの方々と直接面識もありませんし・・・。ただ私は、彼らのようなスターを目指してはいません。私が模範としているのはむしろ、ウラディミール・ホロヴィッツやアルトゥール・ルビンシュタインのような人物ですから。


――ご自分のこれまでの経歴を誇りに思っていますか?

いいえ、「誇り」には思っていません。しかし幸運であったとは思います。


――若い頃には [貴方のキャリアに] 常にお父様が関わっていました。いつ“父親離れ”したと実感したのでしょうか。

25歳の時です。ある日、自立したことに気づきました。


――あんなにもお父様の支配下にあった貴方が、その後どのようにバランスを得て行ったのか、お話しいただけますか。

何事も重くとらえ過ぎないようにしているということはあります。「いいえ」と言える強さを得たということもあるでしょう。今日でもまだ、多くの人々が私に様々な考えを提案してきますが、誘惑をはねのけるために「いいえ」と言う力強さを持っていることはやはり重要です。さもなければ、必ずやオーバーヒートしてしまいますからね。最終的には練習や譜読みという行為を“隠れ家”とし、自分自身と向き合うことで安定を得ました。そしてやはり、コンサートが支えですね。私にとって、公の場での演奏は必要不可欠なことですから、今それを絶つということは考えられません。舞台ほど私にとって居心地のよい場所は他にありませんから。舞台は私の「家」です。少し息抜きしようと演奏を辞めてみても、快適なのは最初だけで、すぐに [舞台が恋しくなり] 退屈してしまいます。


――デビュー以来、大きく変化したと思いますか?

いいえ。ただ、デビュー後に他ジャンルの音楽に出会ったということはあります。[音楽に関しては] できるだけオープンでいるようにしています。




――日常の練習はどのようになさっていますか?

何度も繰り返します。幾度も考えて、楽譜に書き込んでいきます。それを煮詰めていったところで、もういちど、ある種の純正さに近づくために楽譜に立ち返ります。


――1日にどれくらい練習なさるのですか?

2時間だけです。毎日練習しています。


――目の回るようなお忙しさですが、こうした生活は気に入っていますか?

不満はありません。私には旅や荷造りやホテル生活が合っているのだと思います。


――時に「バン・バン」などと揶揄されますが、傷つくこともあるのでしょうか・・・

とくに気になりません。自尊心が過敏な時期はすでに過ぎ去りました。現実の結果が私の肩を持ってくれます。私は音楽家ですから、いかなるコメントがなされようと演奏し続けます。


――常にファンに取り巻かれていますが、疲れないのでしょうか?

反対に元気になります。現在、微博(中国版ツイッター)では2千万人のフォロワーがおり、フェイスブックでは10万人に支持いただいています。嬉しいことです!ファンの皆さんとコミュニケーションするのが大好きです。


――それでもプライヴェートな時間は削られますよね・・・

自分はそういう公の立場の人間ですから、気になりません。


――ポップスのアーティストよりもCDの売り上げ枚数が少ないことはご不満でしょうか。

現実を認める必要はあるでしょうが、ポップスとクラシックを同じ土俵で比較することはできません。理由は明確ですし。というのも、ポップスやロックでは常に新しいものを扱い、演奏時間も短いのです。この2つの特徴によって、より容易に広まっているのです。


――アレクサンドル・デスプラやコンラッド・ポープ、タン・ドゥンらの作品も演奏なさっていますが、今後、さらに現代音楽の演奏に力を入れていかれるのでしょうか。

もちろんです。私自身の作品もこれに加わってくるかもしれません。ゆくゆくは作曲もしたいと思っていますので。私はよく即興しますが、即興は作曲の初期段階ですからね。


――尊敬する人はいますか?

マイケル・ジョーダンなど、スポーツ選手です。


――技術と様式は異なるものなのだと気付いたのはいつですか?

5歳の時です。


――貴方は今後さらなる高みに上っていけるのでしょうか?

してはいけない質問ですね!ただ一つ言えることは、明日は今日よりももっと上手く演奏しなければならないということです。さらに有名になるということは目的ではありません。有名なだけでその功績がよくわからない人は沢山いますからね・・・
 


「フィガロ・マガジン」より一部訳出



[ラン・ラン ピアノ・リサイタル]
2014年
4月26日(土)19時 サントリーホール
4月27日(日)19時 サントリーホール

プログラム
モーツァルト: ピアノ・ソナタ第5番 ト長調 K.283
        ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 K.282
        ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310
ショパン: バラード第1番 ト短調 op.23
      バラード第2番 ヘ長調 op.38
      バラード第3番 変イ長調 op.47
      バラード第4番 ヘ短調 op.52

カジモト・イープラス会員限定先行受付
12月11日(水)12時 ~ 15日(日)18時 ●お申し込み
一般発売
12月21日(土)10時~ ●お申し込み


ラン・ラン プロフィール
 

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