NEWSニュース

2013/06/13 | KAJIMOTO音楽日記

●コン・ブリオと輝きが加わった偉大なる古豪、シャイー&ゲヴァントハウス管発売!

先日、先進的で活気あるニューヨーク・フィルの来年2月の公演の発売が始まりましたが(たくさんのお申込み、ありがとうございます!)、今度はさらに先、3月に来日する、アメリカに負けず劣らずの活況を呈している、リッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の発売が始まります。

[リッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団]
3月17日(月)19時 東京オペラシティ コンサートホール
3月18日(火)19時 ミューザ川崎シンフォニーホール
3月19日(水)19時 フェスティバルホール(大阪)
3月21日(金・祝)18時 サントリーホール
3月22日(土)17時 京都コンサートホール
3月23日(日)18時 サントリーホール

【3/17、18、21、23】
カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
6月20日(木)12時 ~ 24日(月)18時
一般発売  ●お申し込み
6月29日(土)10時~

【3/19、22】
カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
6月27日(木)12時 ~ 7月1日(月)18時
一般発売
  ●お申し込み
7月7日(土)10時~




イタリア屈指の指揮者シャイーが、メンデルスゾーンから脈々と続くゲヴァントハウスの第19代カペルマイスター(楽長)となってから8年。
「ゲヴァントハウス管は変わったけど変わらない」と多くの人が言います。2009年、2011年の来日公演でもそうした声が多く聞かれました。「変わったけど変わらない?」

つまりこういうことです。この市民ベースでオーケストラが創設されてから(←ドイツでは注目すべきことです)250年余。世界最古のこの“シンフォニー・オーケストラ”は、ライプツィヒという土地柄もあって、重厚で渋い音をもち、特にドイツ作品では数々の初演をしたこともあって(ベートーヴェン「皇帝」、シューベルト「ザ・グレート」、ブルックナー「第7交響曲」など)、ドイツ的様式感をもち、落ち着いた「いぶし銀」のようなオーケストラと目されてきました。

が、シャイーが就任してから俄然「コン・ブリオ」な活気を帯び、「いぶし」の部分から元々中にあった輝きが顔を出したようなのです。かといって、では重厚さがなくなったのか?ドイツ的な地に足のついた様式感までなくなったのか?といえば、まったくそんなことはありません。そうしたDNAはなくなるどころか脈々と生きている・・・その両立をファンの方々も過去の来日公演で味わったことと思います。

また、人によっては未だ「イタリアのマエストロがカペルマイスター・・・?」と言うこともあるようですが、これもまたよくよく考えてみれば、むしろ昔にもどったわけです。バッハ、それにモーツァルトが活躍する17~18世紀はドイツでもオーストリアでも音楽といえば先進国は「イタリア」であり、宮廷の音楽における要職はほとんどイタリア人によって占められていたことを思い出してください。(むしろ当時ドイツは音楽においては後進国でした)

***



それはさておき。
シャイーの持つ思い切った先進性というのは、コンセルトヘボウ管の首席指揮者時代から変わらず健在だなあ、とつくづく思います。今回のメイン曲はマーラー「第7交響曲」ショスタコーヴィチ「第5交響曲」という、20世紀前半きっての交響曲であり、およそこれまでのゲヴァントハウス管のイメージからは遠いものです。しかしながら、まず前者は納得と思います。なぜならシャイーは昔、ベルリン放送響時代からずっとマーラーを積極的に指揮し続けてきましたし、特にコンセルトヘボウ管時代、むしろこの希代の“マーラー・オーケストラ”から吸収したことは計り知れなかったはず。(その成果はリリースされているCDでわかります)

しかしショスタコーヴィチ!
これは私も驚きをもって色々調べてみたのですが、なるほど、シャイーはコンセルトヘボウ管時代にも結構指揮していて、交響曲こそ録音がないものの、ショスタコーヴィチの「ジャズ・アルバム」「フィルム・アルバム」という、このマエストロならではの画期的なCDを出していました。
それから―― これは案外知られていないと思うのですが―― ゲヴァントハウス管は既に1970年代にショスタコーヴィチの交響曲全曲演奏会を行っていて、1970年代となると、この作曲家は1975年没ですから、最後の方の交響曲は完成からそれほど年月をおかずに演奏していた、ということになります。リアルタイムで。考えてみれば当時のライプツィヒは東ドイツであり、ソ連とは密接だったわけで納得はいきます。知られざる伝統がここに

誰が指揮していたのか?などさらに調べてみたいと思いますが、それはまたいずれ。

***



共演ソリストのことを書き落とすところでした。
五嶋みどりネルソン・フレイレ。もっともこの2人について何を改めて書くことがありましょう。ヴァイオリンとピアノという両楽器において、控えめに言っても当代最高の2人です。
曲も、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」という、両方とも(メインの交響曲とは対照的に)ゲヴァントハウス管が初演し、最もゆかりの深い2曲です。私的には特に、フレイレの本当に久しぶりの来日が楽しみで、シャイー&ゲヴァントハウス管との数年前に録音したブラームスの協奏曲2曲がこの上なく素晴らしい演奏だったので、すごく期待しているところです。


皆様もどうかお楽しみに!


■チケットのお申込みはこちらまで

【3/17、18、21、23】 (東京、川崎)
カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
6月20日(木)12時 ~ 24日(月)18時
一般発売  ●お申し込み
6月29日(土)10時~

【3/19、22】 (大阪、京都)
カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
6月27日(木)12時 ~ 7月1日(月)18時
一般発売
  ●お申し込み
7月7日(土)10時~


ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 プロフィール
リッカルド・シャイー (指揮) プロフィール
五嶋みどり (ヴァイオリン) 公式サイト
ネルソン・フレイレ (ピアノ) プロフィール

PAGEUP