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2012/10/12 |

●【パースペクティヴ記念◎全4回シリーズ!】ポリーニのインタビュー動画 (4) ~現代音楽への熱意、展望

マエストロ・ポリーニは一昨日の11日(木)、北京に到着しました。
同地でのリサイタルの後、来週にはいよいよ来日です!

そしてはやいもので最終回、ポリーニの動画インタビュー・シリーズ。
本日はズバリ、「現代音楽の展望」です。

先のインタビュー第3弾(⇒こちら)では、「ポリーニ・パースペクティヴ」で取り上げる同時代の3人の作曲家たちについて、また出会いを詳しく語ってくれました。
末尾では再び、“こうした作曲家たちに共通するのは、「限界を超えたい!」、「新しい音楽言語・表現を見つけたい!」という果敢な意志である”、というメッセージが強調されました。

結びとして今回のインタビューで展開されるのは、「ポリーニ・パースペクティヴ」プロジェクトの土台である、“ポリーニのもつパースペクティヴ(=立場、視野、展望)”。
現代音楽への想い/演奏家としての使命/若い音楽家たちへの提言/すぐれた音楽作品にはつきものの試練――
つまりは、なぜ自分は己の時代に書かれた音楽=現代音楽を弾くことにこんなにまで熱意を注ぐのか?そして現代音楽をたくさんの人が聴く意味がどこにあるのか?等について、ポリーニが強い思いをこめて語ります。





しかしこうしてポリーニが、インタビューをカメラの前で受け、webで公開することにOKする、ということに非常な感慨を覚えます。
というのは、かつてポリーニはまず自分の考えをごく「限られた」人間の前で語ることはあっても、それは演奏会を聴いてもらえればわかる、いう姿勢で、広く多くの人に言葉で伝えようとはしていませんでした。
日本では恐らく1998年来日時にシュトックハウゼン・プログラムを行った時に、「どうしてもこの公演は満席にしたい。そのためなら私は苦手なテレビだって出るし、どんなことでも広報協力する」という熱い思いを私たちに伝え、その頃からマエストロの演奏そのものも大きく広く聴衆に対してオープンな――基本的な音やスタイルは変わらずとも――空気をまとってきたように思います。
私たちも、そうしたマエストロ・ポリーニの言葉をぜひ多くの皆様に伝えられたら、と強く思っています。


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本記事、ならびにこれまで「ポリーニ・パースペクティヴ」に関してご紹介してきたWeb記事は、「ポリーニ・パースペクティヴ2012特設サイト」でまとめてご覧いただけます。
公演情報をまとめてチェックできる便利なサイトですので、ぜひ一度、お立ち寄りください。

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