いよいよ本日25日(水)12:00~、リュウ指揮 フィルハーモニア台湾with萩原麻未の東京公演:カジモト・イープラス会員先行販売がスタートします!
前回の連載 (1) では、フィルハーモニア台湾について熱くご紹介しましたが、本日は彼らを率いる名指揮者リュウ・シャオチャの魅力を徹底解剖!してみたいと思います。
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リュウ・シャオチャ(呂紹嘉 Shao-Chia Lü)は、台湾出身。
米国やウィーン国立音大で学び、なんと
ブザンソン(フランス)、アントニオ・ペドロッティ(イタリア)、キリル・ コンドラシン(オランダ)の3大国際指揮者コンクールで優勝という快挙を成し遂げています。
ちなみにリュウは、もともとは心理学を専攻。ある日(プロ級の腕前といわれる)ピアノを人前で演奏した際に、「指揮者の素質がある!」と熱くリクルートされたのが、演奏家を志すことになった最初のきっかけなのだそうです。
<オペラ指揮者として!>
リュウは、これまでベルリン・コーミッシェ・オーパーの第1カペルマイスターやハノーファー州立歌劇場の総音楽監督(06年まで)を歴任。04年には、ハノーファー州立歌劇場を率いてエディンバラ国際フェスティバルにて「ペレアスとメリザンド」を上演し国際的な評価を得ました。
上記のほかにも、イングリッシュ・ナショナル・オペラ、ブリュッセル・モネ劇場、フランクフルト歌劇場、ハンブルク歌劇場、シュトゥットガルト歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、シドニー・オペラハウス等で客演。
こうしたオペラ界での豊富な経験が、2010年にフィルハーモニア台湾の音楽監督に就任したのちの、彼らとの数々の挑戦(以下参照)に直接・間接的に結びついているといえます。
<コンサート指揮者として:チェリビダッケの代役で台頭!>
リュウがコンサート指揮の分野でも卓越した才能を発揮していることは、
彼が1994年に
セルジュ・チェリビダッケの代役としてミュンヘン・フィルにデビューしたことを挙げるだけでもお分かりいただけると思います。
このときリュウは、急遽引き受けた公演を、曲目を変更せずに振り、楽員や周囲を驚かせました(ブルックナーの交響曲第8番ほか)。この成功以来、リュウはミュンヘン・フィルより度々招かれています。
また最近では、2011年11月に
アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管にデビューしたことが特筆に値するでしょう。
このほか、ローマ・サンタ・チェチーリア管、フランス国立管、シュトゥットガルト放送響、ベルリン放送響、オスロ・フィル、ノルウェー放送管、などなど、(挙げるときりがありませんが)ヨーロッパのトップ・オーケストラとの共演を重ねています。
今年末には、東京で新日本フィルさんとの第九公演も予定されています!
<フィルハーモニア台湾をさらに飛躍させた男>
リュウは2010年8月、ヨーロッパでのこうした急速なキャリア・アップの道を“保留”にして、フィルハーモニア台湾の音楽監督に就任しました。
その理由は楽団の「最高の演奏技術と音楽表現のあくなき追求」にあると言い切る彼自身の言葉通り、フィルハーモニア台湾の演奏を耳にしてまず感銘を受けるのは、各奏者のクオリティの高さ、そして「如何に表現したいのか」と自問をやめない彼らの意欲に満ちたエネルギッシュな姿勢です。
そしてそこから生まれる
アンサンブルのスケールの大きさは、洗練・精緻を犠牲にしません。
リュウの音楽監督就任から数か月後、『オペラ』誌(2011年5月)はこのコンビの迫真の演奏をこう描写しています。
ウィーンで研鑽を積んだ指揮者リュ・シャオチャは、フィルハーモニア台湾から光沢のある鮮やかなサウンドを巧みに引き出し、シュトラウスの官能的なオーケストレーションを際立たせた。
弦楽器群はまるで脅迫するようにさざめき、金管・木管セクションはその苦悩に満ちた不協和音を響かせていた。前述のとおりリュウは、楽団の演奏技術と表現力を、オペラや室内楽等の多様な側面から一層高めていこうと邁進中。
フィルハーモニア台湾の考え抜かれたプログラミングは全てシャオチャの発案です。
毎年テーマが設定される(10-11年は新ウィーン楽派、11-12年はメシアンなどフランス物)定期公演のほか、オーケストラ公演のプログラムと密接に結びついた定期的な室内楽公演(楽団メンバーによる)、年1演目のオペラ上演(11年は《エレクトラ》、12年は《蝶々夫人》)など、ラインナップが充実。
個々の団員が高い表現力を誇るフィルハーモニア台湾の急成長の秘密は、こうした長期的な視野をもつリュウの手腕によるものでしょう。
次回の連載では、リュウ指揮フィルハーモニア台湾の台北公演に潜入したKAJIMOTOスタッフのレポートをお贈りいたします!
*フィルハーモニア台湾 来日公演*日時 2012年11月9日 (金) 19:00 開演 (18:30 開場)
会場 東京オペラシティ コンサートホール
出演
オーケストラ: フィルハーモニア台湾
指揮: リュウ・シャオチャ
ピアノ: 萩原 麻未
料金
S¥7,000 A¥5,000 B¥3,000
プログラム
チャイコフスキー: 幻想序曲「ロミオとジュリエット」
グリーグ: ピアノ協奏曲 イ短調 op.16
ドヴォルザーク: 交響曲第9番 ホ短調 op.95 「新世界より」
【カジモトイープラス会員限定先行受付】
●お申し込み7/25(水) 12:00 ~ 7/29(日) 18:00
【一般発売】
●お申し込み8/5(日) 10:00 ~
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